T-ALBUM別所哲也の写真や思いなど

World Travel Journal2006/12/10

第14記 カナダ/バンフ・ビクトリア・バンクーバー

今年の7月、epチャンネルの番組収録で、カナダを訪れました。

まず、カナダはアルバータ州、カルガリー空港から車で2時間、風光明媚な街、バンフを訪れました。
バンフはカナディアンロッキーの麓、世界遺産に指定された国立公園内にある街で、周囲には、かつての街が沈むミネワンカ湖という大きな湖や、ロッキーから流れる、ボウ川など、雄大な自然が溢れていました。
バンフの最大の観光名所、サルファー山をゴンドラで登り、周囲を見回すと、山々に囲まれたバンフの街が一望できます。
そこでは、バンフの自然に魅了され、日本からカナダに移住し、観光ガイドになられた女性にもインタビューをさせて頂き、人の人生観に影響を与えるほどの大自然を肌で感じる事ができました。

次に、カナダの西海岸に位置する、「ビクトリア」という街を訪れました。
ビクトリアは、カナダ国内の他の街と比べても、年間を通して穏やかな気候が続き、暮らしやすい為、人口の6割がシニア層という、カナダのリタイア世代にも人気の街です。
「ブッチャート・ガーデン」という観光名所の庭園を代表するように、ビクトリアは、別名、「ガーデニングシティ」と呼ばれるほど、街中は花で溢れ、公共施設から、個人宅まで、ガーデニングが普及しています。
なんと、ビクトリアでは、各家庭で庭の手入れが義務付けられており、各家庭が美しい庭造りを心がけているそうです。
そんなビクトリアに家を構え、鮮やかな庭をお持ちのテリーさんという女性のお宅にも伺いました。
テリーさんは、18年前にビクトリアに移り住み、何も無かった庭を一から作り上げたそうです。
仕事で多忙を極めていたテリーさんには、ガーデニングが心の安らぎになり、以前より人生が豊かになったと語っていました。

そして、最後にカナダを代表する都市、バンクーバーを訪れました。
バンクーバーは日本から飛行機で9時間、日本から訪れる日本人にとっては、カナダの玄関口になる都市です。
近代的な街並みと大自然がすぐ隣り合わせにある環境の良さ、そして、治安も比較的よいことから、常に、「世界一住みやすい街」の上位にランキングされるそうです。
また、カナダは様々な民族が共存している為、他の英語圏の国に比べて、誰でも分かりやすい、なまりの少ない英語発音が作り出された国なんだそうです。
そんな国風もあってか、日本から、英会話をマスターすべく、移住する日本人の方も多いそうで、取材で訪れた英会話学校では、日本でリタイアを迎え、カナダに移住したご夫妻に出会いました。
カナダの英会話学校では、文法が苦手なシニアの為に、英会話中心の授業が組まれており、教室でのレッスンの他に、街に出て、レストランなどで、実際に会話の勉強をする課外授業もあり、一緒に同行させて頂きました。
お二人とも、まだレッスンを始めたばかりでしたが、一生懸命に、今まで学習した会話を駆使し、レストランでのオーダーをしていました。
課外授業とはいえ、お二人の表情は、とても明るく、楽しそうで、それも、移住者に優しいバンクーバーの街の雰囲気ゆえだと実感しました。
また、バンクーバーでは、日本食が人気で、街の中には、日本料理店もあり、お寿司や定食などは、日本と変わらぬ味でしたが、やはり、カナダ名物、天然キングサーモンのお刺身は絶品でした。

2007年、日本では、「団塊の世代」と呼ばれる、300万人以上の方々がリタイアを迎えます。
今回は、そんな皆さんに向けたご提案として、カナダの各地域をレポートした旅でしたが、まだまだ先の、自分の老後にも思いを巡らせ、雄大な自然と、移住者に優しい街が共存する、カナダのような国で過ごすのも幸せかもしれないと思いました。

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